一般社団法人BIM教育普及機構(BIMEO)と一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)はACSPが実施する「BIM利用技術者試験2級(筆記)」の開始を契機として、BIMの着実な普及のために両団体が連携して「BIM資格者試験」の実現に向けて取り組むための協議を始めました。


はじめに
 一般社団法人コンピュータ教育振興協会(代表理事 大髙 敏男 以下ACSP)と一般社団法人BIM教育普及機構(理事長 佐野 吉彦 以下BIMEO)はBIM技術者の試験・教育・人材育成等に関する事業に連携して取り組んでいます。
 ACSPでは、「BIM利用技術者試験2級(筆記)」の受験申込を2023年6月19日から開始し、2024年度には「BIM利用技術者試験1級・準1級(実技)」の開始を予定しています。
 一方、BIMEOは機構創立以来「BIM資格者試験(仮称)」の制定を目指し、BIMに関する教科書と研修教材、理解度診断テストといったBIM学習基盤の整備を進めてまいりました。その中でこの度「建築・BIMの教科書 BASIC-Ⅰ」改訂版が「BIM利用技術試験2級(筆記)」の公式テキストとして採用されました。さらに同書の続編として、BIM技術者としての知識をさらに深めるため,BIMを利用した効率的な業務遂行に資する工夫などの内容を加え,最近のBIMの動向について取りまとめた「BASIC-Ⅱ」の発刊を予定しています。
 こうした中、両団体は連携してBIM技術者の「生涯教育」や「リスキリング」等を考慮した新しい「BIM資格者試験(仮称)」の実現に向け動き出します。両団体が持つノウハウや技術力を基にBIM人材を育成するための仕組みや教育プラットフォームを作り、BIMが切り拓く次世代の社会形成について、互いの強みを活かし、連携して寄与するための協議を始めます。

実現に向けての検討事項
 両団体の相互協力協議につきましては、ACSPが設立時より実施している「CAD利用技術試験」を始めとする豊富な検定試験の実績と、BIMEOが持つBIM関連書籍の出版や学習の理解度を診断する「BIM基礎知識診断」のノウハウなどを活用します。
 さらに、ACSPが持つ「操作実技研修」を含めたBIM学習基盤の活用により、BIM教育の更なる相乗効果が得られるよう、両団体が緊密に連携しながら取り組むことを計画しています。
 具体的な相互協力のメニューとして次のような事項があげられます。
  ・資格制度の相互認証
  ・テキストや試験方式の共通化
  ・試験(筆記、実技)における問題作成等の相互技術協力
  ・BIM研修の相互運用、研修メニューの設定と標準化
 これらは、今後、両団体が検討協議を進めながら具体化し、早期の実現に向けて取り組んでまいります。

参考 一般社団法人コンピュータ教育振興協会
   「BIM利用技術者試験2級(筆記)」

  試験日 申込手続完了次第随時実施
2023年6月19日(月)より申込開始
  試験時間 60分間
※CBT試験会場の実施スケジュールにより日程が異なります。
  受験資格 制限なし
  受験料 7,700円(税込)
  申込期間 2023年6月19日(月)より申込開始
  合格発表 試験終了後、即時発表
申し込み手順などはACSPのホームページ(https://www.acsp.jp/bim/ind.html)で確認できる。


日刊建設工業新聞 2023年5月29日 1面 掲載



建設通信新聞 2023年5月29日 2面 掲載